どこか懐かしい温かみのある音色と作品たち・・・
皆さまご存知ですか?!?
石井社長も興味津々!の”トンコリ”という
新たな楽器がヒカルランドへやってくる!!!
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トンコリとは?
トンコリは樺太アイヌの伝統楽器と言われている五弦楽器です。
細長いカヌーの様な形のボディーに弦が5本張ってあり、一見すると細長いギターのようにも見えますが、
他の弦楽器のネックに当たる部分はなく全体が中空のボディーになっています。
弦高が高く弦を指で押さえて音程を変えることが出来ないため5本の弦を解放弦で弾くことしか出来ません。
構造的には小さなお琴やハープに近いたった5音しか鳴らす事が出来ないとてもシンプルな楽器です。
私とトンコリの出会いは約10年前。偶然にアイヌの文化や音楽などの伝道活動をされている人と出会ったことから始まります。
この出会いから1年くらい経った頃にそのアイヌの方から「アイヌの伝統歌のCDを作りたいのでプロデュースしていただけないでしょうか?」という依頼があり、当時の私は特別アイヌに興味があった訳ではなく殆ど何も知らない状態でしたが、直感で面白そうだと思ったのでプロデュースを引き受ける事にしました。
そして、レコーディング初日にスタジオで待っていたらそのアイヌの方がトンコリを持ってスタジオにやって来て、「別所さん、このレコーディングでトンコリ弾いてください」という無茶振りをして来たのです。
トンコリという楽器は知っていましたが、触るのはこの時が初めてで、どうやって弾くのか?楽器の持ち方すらよく分からない状態で、「調弦はどうすればいいんですか?」と聞くと「適当でいいんですよ。ミュージシャンなんだから適当に合わせて弾いてみてください」と言われて、私は仕方なくトンコリを手にして、レコーディングする歌を歌ってもらいそれを聴きながら適当にチューニングを合わせてぶっつけ本番でレコーディングを行いました。
私はそれまでパーカッショニストとして30年間様々な打楽器を演奏して来ましたが、この時初めて触ったトンコリがとても自分にしっくりくる感覚がしたのです。それは今まで感じたことのないようなものでした。
レコーディングが無事終了して、その後もそのアイヌの方の舞台の手伝いを度々頼まれるようになり少しずつアイヌの歌や踊りを覚えていき、ますますトンコリにハマって行きました。
2016年に発表した私のソロアルバムを聴いてくれたアイヌのフチ(アイヌの伝統文化に詳しいおばあさんという意)に「Ramat Tuntek」(Ramat=魂、Tuntek=響き)というアイヌ名を頂いたのをきっかけにトンコリ奏者としての活動を本格的に始めました。
しかし、アイヌでない私がアイヌの伝統楽器を演奏してアイヌ音楽をやる事には常に葛藤がありました。
文化の盗用ではないのか?自分に資格はあるのか?アイヌじゃないのにやる意味は何なのか?と自問自答を続けた結果、アイヌ音楽をやるのではなく、自分にしか出来ない事をトンコリでやろうと思うようになりました。
前作のアルバムはコロナ禍だった時にこの自分の葛藤と向き合いながら製作しました。そして今回リリースしたニューアルバムは更に自分のオリジナリティを追求した作品に仕上がったと思っています。
「私はアイヌじゃないのにアイヌのトンコリを弾く偽者。」
だからトンコリを使って全くトンコリらしからぬ音楽を作りました。
そしてそこに自分の好きな色んな国の音楽の要素を散りばめました。
アルバムタイトル「歌曲走私者 Song Smuggler」にはこのような思いが込もっています。
6月2日のライブは二部構成でお届けします。
一部はトンコリのアコースティックな響きをお楽しみ下さい。
二部はニューアルバムの楽曲を中心にトンコリらしからぬ音楽をお届けしたいと思っています。
たった5音しかないのが信じられない程豊かな音楽表現が出来るトンコリ。
私がハマったようにみなさまも是非トンコリの音色にハマりに来てください。
Bie Suoさんより、
「トンコリは5弦しかないお琴みたいな、
5弦しかないライアーみたいな楽器で、
ギターのようなフレットが無くて5つの弦を
解放弦で弾くことしか出来ないとてもシンプルな楽器なので、
全ての曲ごとにチューニングを変えて演奏します。
なので毎回曲間にオーディエンスの皆さまと
色々お喋りしながらチューニングします♪」
・・とのことなので!
会場にお越しになった方々と創る
アットホームなライブになりそうです!
気になることや聞いてみたいこと、
感じたこと
考えてること等々・・・
話のタネをたくさん持ってきてくださいね~